Monday, January 29, 2007

イルマーレ (IL MARE)

★★★★☆

1999年12月21日、ウンジェ(チョン・ジヒョン)は、一通の手紙をポストに残してイルマーレを去った。1997年12月、ソンヒョン(イ・ジョンジェ)は海辺の家に越し、そこをイルマーレ(海)と名づけた。クリスマスの日、彼は入り口にぽつんとある古風な郵便受けから妙な手紙を見つける。この手紙が全ての始まりだった。時を越えて出会った二人のラブストーリー。

いやーやられた、良――く練られた作品で映像がとっても美しい。正直、単純にチョン・ジヒョンが出ている事と、他の四本が洋物で疲れる?と思いアジア物も欲しいなーと借りた一本。旧作なのに3泊4日だと聞いて、結構人気あるのかなっ?と思ったが納得。

内容を全く知らなかったのでイントロでロスト。おいおい、時間軸が?何これ?戸惑ったが犬の足跡のシーンで追いつく。いい掴みじゃないですか。元々タイムトラベル系のSFなど大好きで、それに恋愛を絡めてこんな風にまとめてしまった監督は素晴らしい。各所に先読みさせるエッセンスが上手く散りばめてあり、どっちだ?どっちだ!どこ行くんだよ~!とハラハラしつつ期待感を膨らまして見ることが出来た。

どんな手紙のやり取りでも、お互いを知れば知るほど会いたくなるのが人情。ソンヒョンの思いは募っても、その時代のウンジェは彼を知る由も無い。思いを抑えきれずソンヒョンは駅にあるウンジェのお気に入りベンチで彼女を待つ、微笑み近づいてくる彼女に思わず歩み寄るが素通りされる。このシーンは分かっていても切ない。

えっ?駄目なの~~~?と思いつつ頼む、頼む!と力んで見ていた最後の15分。実際に起こりそうかもと思えてしまう位にすっと心に入ってくる作品で、お互いを繋げるものが手紙なのがいい。メールじゃあ絵にならないし、人の温もりが伝わりにくい。

韓国映画を見ていてよく思うのだけれど最初のシーンに伏線が張ってあって、最後にああっ!と思わせるものが多い。最近の中ではデイジーもそうだった。ラストシーンは、これからの二人の未来を予感させる中々の出来、内ポケットから彼が出したものは・・・。最近見たラブコメ系の中では最高の物語。

映画情報とお気に入りの役者

イルマーレ (IL MARE)(01)
イ・ヒョンスン監督
韓国

キム・ウンジュ役
チョン・ジヒョン
1981年、ソウル生まれ ど真ん中のストライク、会ってみたい。 僕の彼女を紹介します(04) 猟奇的な彼女(01) ホワイトバレンタイン(99)等

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